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ラ・フォル・ジュルネ―フォーレ・レクイエム [コンサート]

 何年ぶりかで、ラ・フォルジュルネを覗いた。5月5日夜7時半巨大なAホール(約5000席)の公演、指揮者コルボが好きな、宗教音楽に詳しい友人の薦めと、フォーレのレクイエムがこのデッドな巨大な空間でどう聞こえるのかか興味あったので、当日チケットをネット購入、発券は会場の発券機と、とてもスムーズだった。始まった当初は、歩けないほど人が多くて、当日チケットを買うのは、とても大変だった。でもこの日は程よい人ごみで、嫌な思いはせずに済んだ。
 私たちの間ではPAは使っているだろうという前提で聞いても、とって厳かな雰囲気が漂い、行ってよかったと思う。
 この曲は弾いても聴いても心洗われる。何年か前、ベルリンのシュターツオパー裏のカトーリッシェンキルヘで聴いたときは、あまりに響きすぎて音が濁り、残念だった。なので、デッドな場所は意外と良いのではないかという期待はあった。ホールに絨毯が敷き詰めてあるので、雑音を吸収し、お客さんの出入りの足音もせず、本当に必要な、厳選された音だけが、耳 に届く。
 ローザンヌ声楽アンサンブルは、とても透明で控えめな声で、音楽の起伏もできるだけ、抑えているように感じた。ソプラノのソリストの飾らない、美声が聞く者の気持ちを優しく包みこんでくるれるような、癒しの音楽ってこんな感じなのかなかと初めて思った。バリトンの若者は歌い方がオペラっぽいのに、非力で、リベラ・メも力がなく、若い生まれたてのバリトンという純粋な印象だった。アップになった、映像では、神経質に楽譜を見ているようで、初舞台だったのだろうか、カーテンコールで、指揮者に何度も肩をたたかれていた。
 あの広い空間に存在していた、たくさんの音の中で、神様に選ばれ、赦された音だけが、人の耳に届き、幸福感をもたらしてくれる。あのホールは、響かないとも文句をいいながら聞くのでなく、響きを聞き分ける必要のある音楽を演奏すればいいんだなと、気づいた。(G)
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