ペレーニのチェロセミナー 札幌キタラ [チェロ]
リスト音楽院のセミナーでペレーニが指導すると聞きに、札幌へ聴講に行った。
初めて聴く、キタラ小ホールの特徴なのかもしれないが、コンサートの時のペレーニの音がとても柔らかいのに驚いた。トッパンホールとザルツブルクのモーツァルテウムでリサイタルを聴いたことがあるが、もっと硬質の音のイメージだった。でもキタラで聴く優しい音は、まるで体から直接出てきているか錯覚を起こすほど、とても自然だった。
翌日から3日間のセミナーは小さなリハーサル室で行われたため、極近くで先生の弾く姿を見聴くことができた。先生はとてもにこやかで、決して生徒を傷つけない。ユーモアを交えてたくさん話され、何度も何度もお手本を弾いてみせて下さった。
基本はテンポジュスト、基本のテンポをいつも持っていて、アテンポでは必ずその速さにもどるように言われた。また、どの作品についても原典版の楽譜を使うように、後世の人が書き加えたり、また自分が弾けないからと間をとったり、ゆっくりしたり、弓を返したり、不用意に音を強調したりしてはいけない、楽譜に記載されているスラー、フィンガリングを尊重するようにとのことだった。
なるほど、ペレーニの演奏を聴いたことがある人は、淡々と冷静に全てインテンポで弾ける恐るべきテクニックを知っている。でも本当は、初めに「思い」ありきなのだ。
ひとまとまりのフレーズで音楽を捉え、そこの意味づけをし、その表現のための道具(テクニック)を用意するのだと話して下さった。
右手で弓の圧力をコントロールすると柔らかい音を出すことができ、左手は5本(4本ではない)の指を自在に使い、自然に音楽が流れて聞こえるよう工夫する。勿論そんなテクニックをにわかに身につけられるものではない。
近くで聴くとペレーニ先生の音はとても柔らかく優しい。曲によって、音色が変わるのは、明確に弓の圧力をコントロールしているからだと見受けられる。作曲者の指示通り、一つのフレーズは一弓で弾き、一瞬のブレスで音楽をどんどん先へ進めていくことが最も重要だということを親身に指導して下さった。(G)
初めて聴く、キタラ小ホールの特徴なのかもしれないが、コンサートの時のペレーニの音がとても柔らかいのに驚いた。トッパンホールとザルツブルクのモーツァルテウムでリサイタルを聴いたことがあるが、もっと硬質の音のイメージだった。でもキタラで聴く優しい音は、まるで体から直接出てきているか錯覚を起こすほど、とても自然だった。
翌日から3日間のセミナーは小さなリハーサル室で行われたため、極近くで先生の弾く姿を見聴くことができた。先生はとてもにこやかで、決して生徒を傷つけない。ユーモアを交えてたくさん話され、何度も何度もお手本を弾いてみせて下さった。
基本はテンポジュスト、基本のテンポをいつも持っていて、アテンポでは必ずその速さにもどるように言われた。また、どの作品についても原典版の楽譜を使うように、後世の人が書き加えたり、また自分が弾けないからと間をとったり、ゆっくりしたり、弓を返したり、不用意に音を強調したりしてはいけない、楽譜に記載されているスラー、フィンガリングを尊重するようにとのことだった。
なるほど、ペレーニの演奏を聴いたことがある人は、淡々と冷静に全てインテンポで弾ける恐るべきテクニックを知っている。でも本当は、初めに「思い」ありきなのだ。
ひとまとまりのフレーズで音楽を捉え、そこの意味づけをし、その表現のための道具(テクニック)を用意するのだと話して下さった。
右手で弓の圧力をコントロールすると柔らかい音を出すことができ、左手は5本(4本ではない)の指を自在に使い、自然に音楽が流れて聞こえるよう工夫する。勿論そんなテクニックをにわかに身につけられるものではない。
近くで聴くとペレーニ先生の音はとても柔らかく優しい。曲によって、音色が変わるのは、明確に弓の圧力をコントロールしているからだと見受けられる。作曲者の指示通り、一つのフレーズは一弓で弾き、一瞬のブレスで音楽をどんどん先へ進めていくことが最も重要だということを親身に指導して下さった。(G)
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