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意志の勝利(Triumph des Willens) [映像・放送]

 1935年ナチス党大会のプロパガンダ・フィルムを渋谷で見た。記録映画というより、カメラを30台使った迫力ある芸術作品として、1937年パリ万博でブランプリを得ており、現代の多くの芸術家に影響を与えたと言われているそうだ。
 写真ではなく眼前で動いている人間として、ヒトラーをまじまじと見て、声を聞いたのは初めのことで、改めて初対面の感に戸惑ってしまった。スクリーンの中ではほとんど無表情なサイボーグのようだったが、映画の中でも使われているように、ワーグナーに傾倒しているのだと思うと、何だか嫌悪感を覚える。演説は確かに上手い。良いことばかりでなく必ずマイナス面を挙げながら話すので、妙に説得力がある。
 演説の手法は研究し尽くされているのだろうが、不用意にこの映画を見てしまったことで、そろそろ足を洗おうかと思っていた「ドイツ」の負の部分を見過ごすことができなくなりそうだ。最近までドイツでこのDVDは入手不可だったとのこと。ヒトラーの下、あんなにも純粋で希望に溢れた当時の人々の様子を見るのは、今のドイツ人にとって辛いだろう。(G)
監督:レニ・リーフェンシュタール
撮影:ゼップ・アルガイヤー
音楽: ヘルベルト・ヴィント

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