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ミクローシュ・ペレーニ 無伴奏リサイタル トッパンホール [コンサート]

 仙人のようなチェリスト、ペレーニ。ものすごく心を打たれるのに、人間味は感じない。むしろ、人事を超越した宇宙を感じる。音しかない世界に身を置いているように思えるが、実は自然に流れる音楽の中に綿密に計算しつくされたテクニックが潜んでいるのだ。いつもは音楽の中に垣間見る演奏家の人間性を楽しむのだが、ペレーニだけは別だ。
 神様に捧げる音楽のように、全身全霊を捧げたペレーニのものすごい集中力と曲の構成力で、人は音楽以外何もない世界に引き込まれる。一週間前に聴いた、14歳のレーガーと60歳を越したペレーニの違いはやはり人生経験だろうか。14歳の彼もすばらしく哲学的だったが、明らかに人生に迷い悩む若者の音楽だった。ペレーニがいつから人生を達観しているのかわからないが、崇高な世界に導いてくれる、教祖のような存在だ。(G)
バッハ      無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV1010
ダッラピッコラ  シャコンヌ、間奏曲とアダージョ
レーガー     無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 op.131c
ブリテン     無伴奏チェロ組曲第3番 op.87
トッパンホール
凸版1.JPG
凸版2.JPG
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