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ウィーン国立歌劇場-立ち見でオランダ人 [オペラ(海外)]

 シュターツオパーは大きな歌劇場で、座席は1709あり、立ち見は567席もある。もちろん舞台が見えない席があるのは当然のこと。特に昔の貴族用個室ロジェは暗がりの社交場だったことは、容易に想像できる。逆にスコアー持参で音楽に集中するための、舞台が見えないライト付きの席がギャラリーに幾つかある。
 平土間の後ろの立ち見は3.5ユーロ、バルコンと最上階のギャラリーは2ユーロ。ギャラリーでも座席は30ユーロ以上する。座るか立つかで値段にものすごい差があるわけだ。
 私は平土間の後ろではなく、ギャラリーの中央で見たかった。立ち見チケットは開演80分前から配られ、開演一時間前(開場時間?)まで階段の途中で待たされ、時間になると、劇場の人が静々と最上階まで案内してくれる。
 立ち見の場所は自由なので、まあ早いもの順ということだ。早くから列に並ぶ人は一階正面で見たい人が主で、私は一時間前から並んだがギャラリー希望者二人目だった。後ろのお爺さんは、ちょっとお宅っぽい感じで私の前に食い込んできたので、前の人も妙な感じを受けていたようだった。しかし、実は常連で、階段途中で劇場案内の人にプロフェッサーようこそ!と声をかけられ、フランス語で話していた。一時間床に座って待っている間、私はフランス語の発音練習をしていたのでギョッとしたが、最後、ギャラリー席に入るときは、あなたが先ですからどうぞと言ってくれた。
 不思議なのは、すでに陣取りがされていたことだ。劇場関係者か、さっき下にいたおじさんが二人ほど、もう上がってきていた。それでも案内の人は私に中央の場所を勧めてくれて、既に陣取りされているおじさんの横で小さくなって見た。
 視界は素晴らしい。最高だ。音は小さくなるが、バランスは良く、各楽器の音がよく聞こえる。オランダ人は2時間強だし、ここはミュンヘンと違って手すりがあるので、寄りかかれて比較的楽だ。上演の途中通路の階段に座った若者がいたが、当然注意され立たされた。
 上からだと、オケピットがよく見える。ハープは無い。女性たちの糸つむぎの場面は人数が減ってオケが8型になっていた。全体ではCb8本Vc7人だが、可笑しかったのは、チェロが2PultからTuttiに戻ったところで、3pultの奏者が全く弾いている場所を見失い、隣のひとりプルトの奏者に弓で指されていたことだ。どう見ても、あの人はエキストラだ。その後も舞台を振り返ったりして楽しそうだった。
 この前も感じたことだが、イングリッシュホルンがよたって聞えるのは何故なのだろう。特別古い楽器などを使っているのだろうか・・・
 それにしても、ウィーンはマナーがひどく悪い。今まで、公演中に携帯電話が鳴らなかったことは一度も無い。(G)
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