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ウィーン国立歌劇場-さまよえるオランダ人 [オペラ(海外)]

 今までドイツの幾つかの都市でオランダ人を見たが、大都市ミュンヘンは別として、これならワーグナーもわが町でもできるという雰囲気の舞台もあった。オランダ人は初期の作品では当たり前で、いつも物足りない感じがあった。
 でもたまたま最近自分でも序曲を演奏したせいか、前より音楽に魅力を感じるようになった。また黄昏やワルキューレを連想させる音が聞えると、やはり体が反応してしまう。
 合唱が揃っているという点では、新国立の公演が一番だったと思う。今回ラニクルズは結構テンポが速く、どんどん先に進んでいて好感が持てた。合唱とオケはずれまくって、そのせいか、最後カーテンコールのときブーが出ていた。歌手はたいしたことはなかったが、オランダ人の音楽は今まで聴いた中で一番良かった。もう一度立ち見に来てもいいと思っている。
Dirigent: Donald Runnicles
Daland: Ain Auger(シュターツオパーデビュー)
Senta : Eva Johansson
Erik :Klaus Florian Vogt
der Hollaender : Terije Stensvold (シュターツオパーデビュー)
 中国人のクラスメートは、自国の大学でドイツ語ばかりでなく文学や詩も相当勉強してきている。でも今はHochdeutschを学んだことが何の役にもたっておらず、ふてくされ気味だ。
 ウィーンに来た当初は劇場やオペラも回ったというので、今日オランダ人に誘ってみた。シュターツオパーではバレーの白鳥湖と胡桃割り、あとヘングレは見たとのこと。
 話しているうちに驚いたのは、中国でロシアのリングチクルスを見たというのだ。もちろん、嫌そうに話していたが、私は思わず握手を求めてしまった。どんな舞台だったかと尋ねると、普通だったとのこと。ゲルギエフではなさそうだ。彼女は真摯な気持ちでドイツ文化と向きあってきた、とてもアカデミックな人なのだ。ご主人と出会って、コンサヴァなウィーンに来てしまったが、もしベルリンだったら、もっと生き生きとした人生を送れるように思う。
 もう一人仲の良いペルーの女性は、もう就職間近という気がする。午後は別のドイツ語クラスに通っており、完璧な履歴書を書いてきた。ご主人はギムナジウムで宗教を教えているそうで、ご主人が添削してくれたとのことだった。
 そして、今日は水曜、家主に夕食を作る約束をしている。毎日カフェに来るので、ついに、いつものホールの責任者風の男性がハローと親しげに声をかけてきてくれた。
 今日は小さいエスプレッソにすると言ったら、何故かと聞かれた。昨日はメランジュにしたが、今日はたくさんコーヒーを飲んだからと言って、すぐにお支払いしたら、日本風に45度身体をまげて受け取ってくれた。毎日来るのは、ちょっと気がひけていたが、常連になれて、ほっとした。(G)
オランダ人DSC03607.jpg

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