ハンガリー国立歌劇場-ラインの黄金 [オペラ(海外)]
ハンガリー国立歌劇場の新年初日は「ラインの黄金」。盛装した観客で一杯だ。この劇場の内装は豪華だが、小ぶりのため通路などに人が溢れている。
演奏はなかなかだった。毎年新年はリングチクルスで幕開けだそうで、歌手も劇場専属の人ばかりで有名な人はいないが、慣れている。ドイツ語の発音に多少難があるが、どの役にも穴が無い。皆立派な声だ。特に、ヴォータン、アルベリヒ、ローゲなど。アルベリヒは舞台狭しと動き回り、不気味な高笑いで圧倒的、今後の演目もこの人がやるとしたら、楽しみだ。
オケもうまい。全く危なげの無い演奏で安心して聴けるし、巨人族登場やニーベルハイムの場面などは、トロンボーン、チューバが凄い迫力だ。先日年末のマンハイムや、アムステルダムなどに比べても、ずっと優秀である。指揮はヤーノシュ・コバク(と読むのか?)、かなり高齢そうだが、盛んな拍手を受けていた。
演出は、レーザーやスモークも使っているが、中身は読み替え全く無しで最近では珍しい。古風で重厚な舞台装置と衣装、ヴォータンはちゃんと眼帯をして槍を手放さないし、ドンナ-はやたらにハンマーを振り回す。
最後ヴァルハラへの入場で、ローゲはためらいながらも他の神々に付いて行き、幕となる。拍手は手拍子となって延々続いた。(G)
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