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シュトゥットガルトリングチクルス-神々の黄昏 [オペラ(海外)]

 コンヴィチュニーの演出はとても自然だと思います。今まで見たどの舞台よりも、人間愛を感じます。人が普通に喜んだり悲しんだりするこをを、自然に舞台で表現するって実は難しいのかもしれません。喜ぶシーンはもちろん明るく楽しいのですが、ハーゲンがアルベリヒの境遇に涙を流したり、ジークフリートの死の場面も、皆が英雄の死を悼むという素直な設定になっています。
 コンヴィチュニーがプログラムに書いていましたが、ことさら作ることはないというのです。台本どおりでよいと。グンター、グートルゥーネはバカな人間、ハーゲンは小ずるがしこい人間、ジークフリートは学習しない人間というように、明確な人物設定です。
 いろいろ特徴ある演出がありますが、私は人間が人間らしく表現されているものに、魅力を感じます。最後が字幕なのも、ごく自然です。もう、皆さんおわかりでしょう。ゆっくり音楽を堪能して下さいということだと、私は思います。ワーグナーの意図どおり、音楽の良いところでは、舞台は動かしません。
 ブリュンヒルデはかっこいいと思います。強い人間に憧れて、ドイツまで来てしまった私としては、益々、強い女性に対する畏敬の念を深まっていきます。

 別な話ですが、合唱の場面でひざをたたいて喜んでいるお爺さんが最前列にいました。スゴイ迫力で、鼓膜がやぶれそうでした。Amsのワルキューレの時にはTシャツとGパン姿の10代の子供が、ジークムントといっしょに最前列で歌っていました。こういう客席の様子も日本では見られません。(G)


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