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新国立劇場―フィガロの結婚(楽日) [オペラ(国内)]

 指揮者、フィガロ、伯爵夫人に変更があった中、日本人の力で上演を盛り上げ、楽日を迎えた。フィガロの結婚はどの歌手にとっても、何度か関わったことのある作品ではないだろうか。ホモキの舞台ではフィナーレになると、衣装で配役の識別がしづらくなり、観客は途中で複雑な筋書きを見失ってしまうことがあり、要注意だ。今回は7回目のレパートリー公演として、トスカと並び、日本のオペラハウスの評価が上がることにつながればよいと思う。
 伯爵夫人役の大隅さんの声がとても素晴らしかった。またスカルピアがフィガロの役を引き継いだというのもこの時期ならではの出来事だ。ソラーリ氏は以前タンゴ歌手として来日したことがあるそうだ。
 スザンナ役の臼木さんは、身軽な身のこなしで、軽やかに歌うのは、さぞ大変だったろう。ソロや掛け合いでは、素晴らしいスーブレット役の歌唱と立ち回りだった。でも、二重唱でハモリにくいのはなぜだろうか。
 ケルビーノ役の脇園さんはイタリアから帰国され、伯爵役プリアンテ氏ともに1年ぶりの観客入り本番という。うまく入国してもらえて、有難い。
 大勢の重唱場面はとてもよく練習されていて、良かったと思う。モーツアルトは美しいのが前提であるだけに、オケのピッチも完璧さが要求される。トスカと違い、人間関係が複雑なフィガロのプロダクションはまだまだ進化しそうな期待が残る。

指揮:沼尻竜典
演出:アンドレアス・ホモキ
アルマヴィーヴァ伯爵:ヴィート・プリアンテ
伯爵夫人:大隅智佳子
フィガロ:ダリオ・ソラーリ
スザンナ:臼木あい
ケルビーノ:脇園 彩
マルチェッリーナ:竹本節子
バルトロ:妻屋秀和
バジリオ:青地英幸
ドン・クルツィオ:糸賀修平
アントーニオ:大久保光哉
バルバリーナ:吉原圭子
二人の娘:岩本麻里、小酒部晶子
合唱新国立劇場合唱団
管弦楽:東京交響楽団
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