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第28回出光音楽賞受賞者ガラコンサート [コンサート]

 チケットが当たったので行ってみた。職場が西新宿なので引き換え開始の17時45分にはオペラシティに着いたが、既にかなりの行列ができており、ハガキに印刷されている整理番号順に指定席券を貰うシステム。
 整理番号が若いから良い席が来るとは限らず、200番くらいなのに2階Rの前の方だったが、却ってソリストは良く見えた。もちろん無料なので文句は言えないが、2階正面席は多分ご招待なのだろう、ガラガラなのは頂けない。
 始まる前に表彰式やら、舞台セッティングの時間潰しのため指揮者インタビューがあり冗長だが、これも仕方がない。沼尻さんのお話は、賞金の話とかちょっと下世話な内容で、自分で喋って自分だけ受けている印象だ。
 1曲目、上野耕平さんのサクソフォン、この楽器のコンチェルトを聴くこと自体初めてなのだが、アルトサックスという楽器の音域のためか、音量はあるのにTUTTIになるとオケの音によく言えば溶け込んでしまうというか、つまりは埋没してしまう。不思議な感じだ。ご本人はサックスは美しい音は勿論だが、汚い音も出せる旨のお話だったが、聞いてみてそういう印象は無かった。
 休憩後バイオリンの辻彩奈さんはショーソンの詩曲、名前は良く聞くがこれも実演は初めてだ。辻さんは美音というより、大変しっかりした芯のある音で、舞台上のパフォーマンスも落ち着いていて、はたちと聞いて驚いた。
 トリは岡本侑也さんのロココ、いつもどおりの安定感、パフォーマンス的なものは一切無く、淡々と弾いているが、全く自然で曲の技術的難しさは微塵も感じさせない。
 最後のダブルのオクターブのパッセージも普通にほぼインテンポで弾いていて、全く見えを切らないが、ここをあんなふうに弾ける人はそうそういないだろう。
 演奏前後に司会の男女アナウンサーによるインタビューがあり、年嵩の上野さんはさすがに馴れたものだったが、若いふたりは優等生的な固い印象になってしまった。司会者はもう少し事前に取材して、リラックスした雰囲気を作るべきだろう。(B)

授賞式、指揮・沼尻竜典氏のお話
上野耕平 イベール:アルト・サクソフォーンと11の楽器のための室内小協奏曲
ー休憩ー
辻彩奈 ショーソン:詩曲op.25
岡本侑也 チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲イ長調op.33

沼尻竜典 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
司会:寺崎貴司、松尾由美子 アナ
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