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コーミッシェオパー―シンデレラ(Cendrillon) [オペラ(海外)]

 ロッシーニのチェネレントラかと思っていたら、マスネのサンドリヨン(シンデレラ)、フランス語上演だった。ドイツ語上演専門だったコーミッシェも、改装後は字幕装置が座席に付いて、言語を選べるようになり、その後はオリジナル言語の上演となっている。配役表の一番目立つところに、終演時間を載せたり、プログラムの内容も、指揮者、演出家のコメントが、十分載っており、お客様のためのオペラ劇場になろうとする、企業努力が感じられる。
 ロッシーニと同じで、シンデレラ役はメゾ、王子も女声。サンドリヨンはシンデレラのメルヘンとほぼ同じ。音楽を初めて聴いたが、バロックぽくて、あまりロマンティックでないところが良い。
 演出の舞台はバレースクール、怖い先生が継母で、娘二人と女装した男性バレリーナの弟子たちがおり、サンドリヨンは、足を怪我し入院中、再帰の見込みが無いことが伝わってくる。父親は子連れで、継母と結婚し、スタジオの下働きだ。チェネレントラと違うところは、妖精の美しくコルラトゥーラが魔法の場面に出てくるところ。妖精のコーラスもある。妖精はお婆さんたちという設定。本当のお年寄りの女優さんもいて、サンドリヨンが薬をたくさん飲んで、死のうとしたとき、"Nein!"と囁いてしまったのは、まあご愛嬌か。魔法のお蔭で、舞踏会では王子と華やかに踊ったが、現実に戻り、置いていったトーシューズが合う女性を王子が探しに来るが、見つけた彼女が最早踊れないと知ると、トーシューズを投げ、王の反対を無視し、彼女の生涯の伴侶として選ぶ。
 演出家によると、歌って踊れる歌手が沢山いるので、この演出を考えたとのこと。過去においては、イタリアオペラまでドイツっぽく演奏されていると感じていたが、時代は変わり、このマスネは、軽やかに揺れて、踊りも映え、手放しで楽しめた。実は、ナナジのあの一点に集中する棒の力に負うところが大きいのではと、ずっと指揮を見ていて思った。(G)
指揮:Henrik Nánási
Cendrillon (Aschenputtel):Nadja Mchantaf
Madame de la Haltière:Agnes Zwierko
Le Prince Charmant:Karolina Gumos
La Fée:Caroline Wettergreen
Noémie:Mirka Wagner
Dorothée:Zoe Kissa
Pandolfe:Werner van Mechelen
Le Roi:Carsten Sabrowski
Le Doyen da la Faculté:Christoph Späth
Le Surintendant des plaisiers:Nikola Ivanov
Le Premier Ministre:Philipp Meierhöfer
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