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ベルリンフェストターゲ―ヴァルキューレ [オペラ(海外)]

 ベルリンまで来ると、本当にいろんな音色を楽しめるものだと、バレンボイムのワルキューレを聴いて、しみじみ思った。シラー劇場という、小さな空間で、どこまで繊細にワーグナーを表現できるのか、大指揮者にとっても、喜ばしい挑戦ではないだろうか。聴衆にとっても、贅沢な体験であり、本来劇場であるが故の視界のよさは、まるで自分だけのために舞台が進行しているような、嬉しい錯覚すら感じる。
 元々、バレンボイムのPPは美しくて、私は大好きだ。久し振りのバレンボイムのワルキューレ、特に一幕は、水彩画のような淡い色彩と、透明感のある音色が本当に美しく、春の日差しの中で、菜の花畑にたたずんでいるような、特別な心地がした。こんな音もあるのだという驚き。スカラ座では、違う音色を堪能できるだろうが、ここで紡ぎ出される音は格別だ。
 演出も前日の連鎖はなく、ほっとした。やはり、劇に関係ない人の動きは、慣れてないので、どうも気になって、舞台への集中を邪魔する。でも、ワルキューレの演出は、美しくてよかった。歌手陣も素晴らしいが、今日の主役は、何と言ってもジークリンデを歌ったマイヤーだろう。一番大きな拍手を受けていた。
 一つおかしかったのは、3幕のワルキューレたちで、なぜか皆調子が悪くて声が良く出ず、改めて、テオリンのブリュンヒルデの突き抜けた迫力ある声を凄いと思った。とても満足した公演だった。(G)
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