SSブログ

タンホイザー-東京春音楽祭 [オペラ(国内)]

 オケの後方の高い位置で歌うステージは、自分の声が聞こえず、響きがわからないと、グールド氏が話していたので心配してしまったが、全体的には期待を超え、とても満足した。
 一幕冒頭では、どんな声で歌いたいのか、定まらない声質とピッチに、はらはらしたが、だんだんと、歌手陣とオケの音程が寄り添ってきて、2幕は歌も音楽も生き生きとして、こちらの気持ちも高ぶってきた。グールド氏の声については、2幕で限界かと気をもまされたが、3幕では本領発揮し、譜面台も一切取り払われ、ローマ語りは、まさに自分らしさを表現したと思う。インタヴューの時の話で、テキストが歌のカラーを決めるという実例を聞かせてもらった。
 N響の弦は美しく、Vnの一体感が気持ちよいところが一杯あった。一方、3幕の冒頭のような、木管楽器セクションのソロとなると、楽曲自体に不慣れな感じが漂い、正しいハーモーニーを探りながらたどり着かない歯がゆさを感じる。金管楽器の、遠くに視線を送るような息の長いフレーズは、美しい響きと共に聴けるともっと嬉しい。春の桜とともに、これから毎年N響にワーグナーを演奏してもらえる。マイスタージンガー、そしてリング、何れはパルジファルも再演してほしい。(G)
DSC00644.JPGDSC00642.JPG
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0