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ペーター・レーゼル-ベートーヴェン ピアノソナタ  紀尾井ホール [コンサート]

 1945年ドレスデン生まれのペーター・レーゼル氏による、ベートーヴェンピアノソナタ全曲演奏会が4年がかり(全8回)で進行している。私はその第6回を聴く機会があった。氏の演奏を聴くのは初めて。
 ふだんあまりピアノは聴かないので、プログラムの中で他人の演奏と比較できるものは自分にとっては悲愴だけで、他の曲は全体的にさらさらと流れる氏の音楽に身を委ねた。ひときわ音が綺麗とか、何か訴えてくるというわけではないのだが、決して濁らない音と、ミスのない指運び、聞き手への押し付けがないとことろに大きな安心感がある。演奏者の年齢や性別を感じない特別な世界があるように感じる。音だけを聴いていて無心になれるのは凄いことではないかと思う。
 これを機にベートヴェンーのピアノソナタをもって聴いてみたくなった。(G)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13「悲愴」、第18番変ホ長調Op.31-3「狩」、第27番ホ短調Op.90、第28番イ長調Op.101
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