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マーラーユーゲントオーケストラ [オーストリア]

 前後するが25日、ムジークフェラインでマーラーユーゲントオーケストラを聴いた。指揮はブロムシュテット。前半はアルバン・ベルクVnコンチェルト、ソリストはギリシャ人のLeonidas Kavakos。アンコールのバッハが、全く別の甘い音色で本当に美しく、大喝采を浴びていた。
 後半はブルックナー5番だが、いつも聞く版とは全く違って聴こえた。とても明るい感じで、一楽章のテーマの語尾「タラン」がキラッと輝き、たまらなく綺麗で、4楽章でまた聴けて嬉しいと感じてしまう。
 オケは、目一杯若々しく、エネルギーに満ちて、さすが若者のオーケストラだ。力があり余っている。カーテンコールのときのブロムシュテットの表情も、とても嬉しそうで、アバドの後を引き継ぐのだろうかと感じさせるほど、愛情深い眼差しで団員と喜びを分かち合っていた。巨匠の年齢に達した指揮者にとって、若者一人一人が発するエネルギーを全身に浴びて指揮することは、最高の幸せなのではないかと思う。
 初めて座った私の席は、最安席なので舞台裏上方オルガン横の舞台が見えないところだが、立ち見席の後方にある鏡に、ちょうど指揮者が映り、舞台の様子は少しわかる。
 上に上がってくるオケの音がものすごく響いて、金管も弦も限りなく力強い大音量なのに、汚い音には決してならない。ホールの魔法だろうか。初めて聴く、黄金色のブルックナーだった。弾き続けて疲れると、つい思ってしまう弦の刻みも楽しそうで、刻みであることを忘れてしまうほど、まろやかに響いていた。この席はいかがなものか、オケの本当の音は、どこで聴くべきだろうか。(G)
マーラーユーゲントDSC03284.jpg
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