SSブログ

ウィーン国立歌劇場ー影の無い女 1. [オペラ(海外)]

 25日がプレミエの新演出、指揮ティーレマン、歌手もスター揃いの目玉公演で、チケット入手に苦労した。
 女声3名がとにかく素晴らしい!皇后ニュルント、バラクの妻シュテンメ、乳母ヘルリツィウス、皆さんスリムな容姿で美しく、演技も含め、最高だった。ニュルントがこんなに絶唱するのは初めて聞いたが、花があって、とても美しく感動した。コッホも、虐たげられたバラクを好演しており、雰囲気が良かった。
 ただ、自分はまだまだ未熟者で、このオペラを長いと感じてしまう。最後の方は修行しているような気分。まだワーグナーの長さが嬉しい私には程遠い作品だ。
 席は2階バルコンのため、オケの音は多少引っ込んだ感じだった。チェロトップのヴァルガ氏を始め、昼間ウィーンフィル公演と掛け持ちしているのがすごい。チェロはあんなにソロがあるのに。
 カーテンコールでティーレマンを迎えに行ったのはヘルリツィウス。
 開演前チューバさんが、出だしのフレーズを、ハイテンポでリズムよく何度も何度もさらっていた。勿論、本番成功。昼間のウィーンフィルでも、入場して、最初に聞こえたのは、鷹の鳴き声の練習だった。
61532288_2660512010690226_872377663921061888_n.jpg
4C7DEAAD-A841-4B48-BAE5-E7F286072605.jpeg
A3DCB778-AAFE-43CF-80CE-C90E99BFFDF7.jpeg
プログラムも豪華!
61930132_2660512174023543_5148517713081008128_n.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団ーM.ヤンソンス  ベルリオーズ《幻想交響曲》1. [コンサート]

 5月30日はキリスト昇天祭で祝日。 11時からウィーンフィルを聴きにムジークフェラインへ行った。
 前半は、シューマンの「春」で、作曲家特有のくすんだハーモニーにせいか三楽章まではパッとしない印象で、奏者の飛び出しなどが気になって、ウォーミングアップのような感じだった。
 今回このシリーズは4日間連続で、事前に詳しい方から最初の方の公演は観光客向けなので多少練習モード、後半の定演がメインという話を聞いていたので、やはりそうなのかという気がした。
 ところが、休憩後の「幻想」は、期待を遥かに超える美しさで、心底驚いた。遅めのテンポで、各楽器の音の間に紙1枚隙間がある感じで音が分離しており、音が混ざらず、はっきり聴こえる。多分ホールの特徴なのだろう。これほどはっきり聞こえるなら、ゆっくり目の演奏の方が響きを堪能できる。
 ふだん聴いている(弾いている)音と少し違うところがあり、未確認ながら、一楽章始めの方と、確実なのは、2楽章のハープと重なるチェロのPIZZを弾かなかったこと。
 三楽章のイングリッシュホルン、終わりのTimpも、四楽章の鐘も、舞台裏からの響きが素晴らしい。
 客席はもちろん満員だが、私の座った2階中央バルコンの最後列には空席があった。
 指揮:M.ヤンソンス
  シューマン《交響曲 第1番 変ロ長調「春」》
  ベルリオーズ《幻想交響曲》
581974D4-9618-46D9-A0E3-75940908E302.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

ウィーン国立歌劇場ーダントンの死 [オペラ(海外)]

 フランス革命を題材としたアイネムのオペラ、元の戯曲があって史実に忠実らしく、登場人物の設定も歴史どおりらしい。
 ダントン始め主要なキャストはとても真面目に演説しているが、フランス革命に興味が薄く、歴史的実感が乏しい凡人には、オペラ体験談のレヴェルでしかない。
 隣席のウィンドブレーカーにリュック姿の東洋人は、公演中にリュックからペットボトルを出して飲もうとしたので、さすがに手で押えた。その人は飽きてしまったのだろう、隣の人と二人で、演奏中に出て行った。
 音楽は普通に綺麗で、耳を覆いたくなるような現代音楽ではないし、演出もまともで、美しい舞台。1幕もので、19時開演で20:30に終了した。
 ドイツ語のオペラだが、日本語の字幕を選択できるので便利だ。ウィーンで初めて字幕画面を使った。
 ウィーンは日中の気温は15度くらいで少し寒く、一日中雨が降ったりやんだりで、不安定な天気だ。ダウンを着て出たら、そんな人がかなりいた。観光客はすごく多い。
65CC8190-907E-4FE8-9FBC-73933015EC81.jpeg
30DD5B75-FDC6-4D08-A1CF-40240C1513C1.jpeg
B62A0D06-90BA-4A1B-B99A-27CD7E4ECC02.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

ヨーヨー・マ 無伴奏全曲演奏会 [コンサート]

 到着初日の夜は、ムジークフェラインにヨーヨー・マのバッハ無伴奏組曲全曲を聴きに行った。最近1ヶ月で、クニャーゼフの全曲とシュテッケルの4番を生で聴いているが、さすがにヨーヨー・マはすごかった。
 全体的に流れるような演奏だが、ただ流麗というのではなく誰にも真似できない祈りのような気配がある。音もとても美しい。
 弱音が強調され、プレリュードは必ず小さく始まる。瞑想のような感じ。ただ、ご本人には、各曲後の拍手がお邪魔のようで、鳴りやまないうちに次の曲を始めてしまう。
 ムジークフェラインは巨大で、ソロではどうかなと思っていたが、さすがに良く響き、多くの観客は皆天井を向いてじっと聞いていた。
 私の席は安い2階席なので、舞台が良く見えず、仕方なく立って見ていた。そういう人は結構いた。客席はギュウ詰めの超満員だった。
 定刻19時30分から若干遅れて始まって、終演の22時10分まで何と休憩無しに弾き通した。奏者と聴衆の根比べのようで、客席では、明らかに寝入って物を落としたり、呼吸を整えたいざわめきもあった。
 ご本人を見たのは久しぶりだが、以前の爽やか万年青年のイメージから比べ大分太ったようで、巨匠感が溢れている。日本で言えば、堤先生クラスか。
 弾き方は変わらず、目をつぶって、仰け反る感じ。面長だった顔だちが、四角になっていた。
 アンコールの鳥の歌も、細く静かに伸びて、天に届くような美しい響きだった。
2DE2D93A-B200-497F-BD89-3EC4DAEC4889.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

ウィーン到着 2019 [旅行]

 新しい全日空の直行便で、羽田からウィーンに来た。夜中の1時半に出発して、離陸するのも知らずに眠りこけて、あっという間に着いた。大変楽だが、前の席の団体旅行のオジサンは、興奮しているのか、電気を付けて夜通しゴソゴソやっており、わざわざ夜行便を選ぶ意味があるのか?
 空港から新しい中央駅まで、15分 市内交通と同じ料金なので、Railjetに乗ってみた。
9098751B-C603-48F4-886F-9934D5F7B596.jpeg
C74BEF46-D57B-4C0F-9F0C-8C83F84176F6.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

クリムト展、ウィーン・モダン展 [美術・博物館]

 クリムトの絵画とオットーヴァーグナーの建築は、2008年ヴィーンに滞在したときに、かなり時間をかけて見てまわった。でも今回のクリムト展には、普通図書館の書庫に保管されているような下絵や、クリムトの家族の作品もあり、何より、原寸大複製のベートーヴェン・フリーズは見事だった。現地では天井近くに展示されされており、細部まではよく見えないが、今回の展示の高さだと、お子さんでも、かなりはっきり見えるのではないだろうか。女の三世代の老婆の手が、自分とそっくりで驚いた。(上野 東京都美術館)
 ヴィーン・モダン展では、入るとほどなく、皇帝ヨーゼフ2世の有名な肖像画がある。どの角度から見ても左足が見る人に向いているように感じるあの絵画だ。オットーヴァーグナーの建築物の写真は懐かしかった。市長の椅子は、素晴らしい。応用美術博物館のヴィーン工房の椅子は現代と同じようだ。フリーゲの肖像のみ、写真撮影OKだった。こちらはクリムトだけでなく、ヴィーンの変遷を一緒にたどるような沢山の作品に出合い、満足して外へ出た。(六本木 国立新美術館)
E0D1B03B-AD9D-4261-ABEB-773D4C22DED9.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

読響《第10代常任指揮者就任披露演奏会》 セバスティアン・ヴァイグレ [コンサート]

 マエストロ ・ヴァイグレが読響の常任指揮者に就任した。 私が体験しているヴァイグレは2011年バイロイトのマイスタージンガーと2013年の東京の春。他にオケの曲だがCDでヴァイグレの演奏をお手本として練習したことがある。
 以前ベルリンシュータツオパーのHr.奏者だったが、バレンボイムに見いだされ指揮者になったという。ヨーロッパの家庭には音楽が溢れており、偶々プロとして選んだ楽器以外の才能が後年発覚し、歌手になったり、指揮者になったりすることもあるのだ。西洋音楽文化の心髄と思うが、血液の中に音楽がながれているようで羨ましい。
 ヴァイグレの音楽に安定感と中庸さを感じるのは、プレーヤーとして手堅く演奏する大切さが身に染みていることと関係ありはしないかと想像してしまう。テンポ感を譲らないところもそうだ。オケ全体がまろやかな音で、ブルックナーも低音の上に乗るのではなく、Hr.パートのハーモニーのように全体が丸い音に聞こえる。
 ヘンツェの7つのボレロは初めて聞いた。心地は好いが、各ボレロの違いが一度ではよくわからない。テンポ感が同じだからだろうか。曲の終わり方が似ているせいだろうか。いずれ他の演奏も聞く機会があるだろうと思う。
ヘンツェ:7つのボレロ
ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調 WAB.109
74D8DB89-B61B-4E7F-8FEE-07C07F46CDE0.jpeg
0605B634-9F91-44D3-91F3-C74951226D69.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

こどもの日ファミリーコンサート トモキヨ音楽院&中島ゆみ子ファミリー [コンサート]

 上尾賛称!こんなに音楽家の家族が活躍する市とは知らなかった。最近ヴァーグナー協会で歌って下さりすっかり身近になった友清崇先生のご実家が、上尾であり、テノール歌手のお父さまが50年の実績のあるトモキヨ音楽院の院長、お兄様が新聞記者でテノール歌手というご一家だということを、この催しで知った。さらに以前から尊敬しているVn中島ゆみ子先生が、トモキヨ学院の一期生だった。この日ソプラノ歌手の安井陽子さんが夜の女王を歌われるというので、どうしてだろうと思っていたら、何と、崇先生とご夫婦であり、お子さん方も舞台に登場した。安井陽子先生は有名で、最近では私もマーラ8番を聴いており、勿論、魔笛、ホフマン物語、ジークフリートの森の小鳥など、当然のように聴いていた。受付では多分ピアニストの友清家のお母さまが活躍され、友清ファミリーの存在感は凄い。
 中島ゆみ子ファミリーはご主人がチューバ、お嬢さんがVnとVc、下のお嬢さんが中学生になって家族全員でコンコンサートができるようになった。ゆみ子先生の歌うVnは本当にいつも素晴らしく心打たれる。今回の魔笛の伴奏はPfとこの弦楽器三人とFlだけで、ゆみ子先生だからこそ、これほど舞台を盛り上げることが出来たと確信する。
 上尾のお子さんたちは、こんなにハイレヴェルな、楽しい魔笛はを体験出来て幸せだと思う。日本語上演だったが、有り難いことに、夜の女王は原語(独語)で美しく歌って下さった。安井さんは素敵なお母さんでもあり、終演後お子さん方も、さすが、上手にこいのぼりを歌って下さり、会場全体が和やか空気に包まれた。
トモキヨ音楽院
Tomokiyo Concert Vol.4. さいたま市 プラザノース
702AEEE3-C6D1-4B21-B4F3-50CF814170B9.jpeg
CD83597A-1DE9-40D4-8388-F58B90FB3E03.jpeg
0F7DB492-3E25-4E84-A8A8-4CE7DA2F9824.jpeg
1760CB62-35A6-451C-ABF5-11B28F1959A2.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

LFJ ウラル・フィルハーモニー・ユース管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 [コンサート]

 音楽仲間とくつろぐ恒例のLFJ、今年は宮田大さんのブラームス・ドッペルコンチェルトを選んだ。5000席あるAホールの二階席前方は初めてで、どんな風に聞こえるのかと皆思っていたが、意外とオケの音が響き、ソリストの音も聞こえて、視界も良く、気持ちよく楽しめた。
 ドッペルコンチェルトのチェロは、力で弾くというイメージだったが、宮田さんはとてもやさしく美しい音色で歌って演奏してくれた。Vnの方はイメージ通りの力技で、ガリガリ弾いていた。本来は二人の弾き方を揃えるのが理想だが、この手のお祭りではこれで十分だ。宮田さんの音はいつも朗々として、室内楽でも全エネルギーを込めて弾かれる。巨大な会場で弾くには相当力のあるソリストでないと客席にとどくものは希薄になってしまう。仲間皆、改めて実は美しい曲だったと認識を新たにした。
 終演後すぐ、CD売り場で宮田さんのサイン会があり、とてもにこやかに対応され、個人別の写真撮影会まであった。宮田さんは音楽家とては勿論、人としても円満な方のようで、お客さんを大事にしてくれるのはうれしいものだ。

ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」op.9
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 op.102
オリヴィエ・シャルリエ (ヴァイオリン)
宮田大 (チェロ)
ウラル・フィルハーモニー・ユース管弦楽団 (オーケストラ)
フアド・イブラヒモフ (指揮者)

 その後、ワセオケの無料コンサート「フィンガルの洞窟」と、「ラコッツィ行進曲」を聴いた。技術的にも素晴らしい上に、調和のある音を求め、お互いを聞きあう姿勢には感服した。フィンガルのアンサンブルは完璧、ラコッツィも金管を抑えた大人の演奏で、現代の主流である力まない綺麗な音は、最早アマチュアオーケストラの域を超えており、ますます驚く。アマチュアは技術でなく情熱だと教えられた時代は前世紀のこと。皆さん普段どんな練習されているのか、本当に見事なオケだと思う。
E57F0256-16DA-4FCE-9ADD-7A38B6691A11.jpeg
5DE7B128-79E1-43F8-A07B-0C120DCAE645.jpeg
0EE522E9-EC9F-43D7-972D-779F2B50AE2D.jpeg
A601CAC1-414C-4E8A-B6B5-DA6901802A19.jpeg
421C0DE9-BEC3-4059-9C39-0B5F7A11DF6B.jpeg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽