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オーケストラ・ニッポニカ《間宮芳生90歳記念》 オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」 [オペラ(国内)]

 ニッポニカの皆さまには頭が下がる。プログラム記載によると、間宮芳生先生門下の野平先生が抱かれた、作品再演への思いに、ニッポニカの皆が突き動かされたという感じだろうか。崇高な世界だ。すみだトリフォニーの客席はほぼ満席、客層は芸術家っぽい感じの人が多いように見受けられた。この日一堂にに会した人たちは私から見れば特別な情熱を持った人たちだと思う。初めて聞く音楽だが、特殊楽器がたくさん使われ、充実した身近な音だった。演奏も上手で、大成功だったと思う。
 30ページに及ぶプログラムに作品意図が詳しく載っており、誰も作品を誤解しないように導かれる。この日の為に間宮芳生先生が作曲された、「女王ザルの間奏曲」も美しかった。1965年ラジオドラマとして放送され、1966年舞台上演、2019年再演という経緯をたどっているが、個人的にはラジオドラマが合っている気がした。昔話を聞くように、言葉と音楽から場面を想像するのは心地よい作業だと思う。オペラ詳細は、多分ニッポニカの方が書いただろう、ウイキペディアを読むと良さそうだ。

台本: 木島 始
指揮: 野平 一郎
演出: 田尾下 哲
副指揮: 四野見 和敏
ゲストコンサートマスター:山口裕之
キャスト:
スキトオリメ (テノール)  大槻 孝志
女王ザル(ソプラノ)   田崎 尚美
オトモザル (バリトン)  原田 圭
ソノトオリメ (バリトン) 山下 浩司
くすの木 (バリトン)  北川 辰彦
男 (俳優)       根本 泰彦
合唱: ヴォーカル・コンソート東京/コール・ジューン
管弦楽: オーケストラ・ニッポニカ

トリフォニーと言えば、ワグチュー
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新響・飯守ーワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」抜粋 [コンサート]

 新響のトリスタン前奏曲、2幕全曲、3幕3場の演奏を芸劇2階の最前列中央で聞いた。何年か前の新響のトリスタン演奏会の時は、自分が興奮ぎみで、仲間たちとステリハも聞かせてもらった。時がたち、今回はドラマチックというより、全体的に手堅い演奏に感じられた。歌手はオケの後ろに配され、仕方ないことだが、声は聞こえても言葉までは明瞭には客席に届かない。オケは音楽の起伏には乏しい感じだったが、無理して崩壊するより、安定を目指したのだろうか。
 この日、池田さんの演技つきイゾルデに魅了された。3幕の最後は双眼鏡を覗きながら、涙が流れてしまった。池田さんの歌唱は、聴くたびに、感動が増す。こんな素晴らしい歌手が近くに居てくれることが幸せだ。必ずしも海外へ向かわずとも、日本で本物のをワーグナーを全国に浸透させてくれるようなそんな芸術家がいても良い。池田さんは特別な存在なのだから、しがらみのない歌手として、好きなように羽ばたいていただきたい。もっと言えば、昨年末のN響第九の、テノールとバリトンは、バイロイトの名だたるワーグナー歌手だったが、あの見事に強烈な声量に伍する日本人はまだ育っていないと思うから。(テレビで見ただけだが)
 バイロイトでヴァルキューレを歌った金子さんのブランゲーネは優しい声だった。男声歌手陣もオケも皆楽しそうだった。
 指揮もいつになくかっちりしており、きっと練習ですべての思いをオケに伝えてあり、安心して振られたのではないかという気がする。プロでは時間切れで言い尽くせずとも、アマオケはたくさん練習するので、ここまで安心して聞ける演奏になったのではないかと思う。団員の平均年齢は、とても高いが、皆さん衰えを見せず、さすが上手だ。久しぶりに聞いて、華やかだった新響が、アマオケの巨匠へと変貌していくのかなと思った。
指揮:飯守泰次郎
トリスタン:二塚 直紀
イゾルデ:池田 香織
マルケ王:佐藤 泰弘
ブランゲーネ:金子 美香
クルヴェナール:友清 崇
メロート:今尾 滋
牧童:宮之原 良平
舵取り:小林 由樹
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マーラー8番 千人の交響曲 新宿文化/東フィル [コンサート]

  新宿文化センターは開館40周年とのこと。私たち世代にはノスタルジックな場所。今ではプロオケはあまり使わないのだろうと思っていたが、意外にも新宿区は頑張っていた。新しい街東新宿に地下鉄駅が通り、集客も良くなったのだろう。プロオケを呼んで、ハイレヴェルの演奏会を催している。
 昨年の秋、都響・大野さんワーグナーのとき、連れ合いが今日のチケットを買った。新宿文化で8000円とは、一瞬迷うが現代の価格なのか。合唱団がおよそ370人、受付には花束が一杯で、チケットは完売、会場は満席だった。
 連れ合いは、学生時代8番を演奏したことがあり、いまだに大音量が好きだ。私は8番の生演奏を自分から進んで聞きにいくほどではなく、今日はしみじみマーラーらしさに浸っていた。合唱の練習は大変だったろうと思う。迫力はないが、よく頑張った。オケはさすが上手で良く聞こえた。ホルンは素晴らしいかった。指揮者のバッティストーニは見た目は突撃モードの熱烈な指揮をするが、オケをよくまとめていると思う。ソリストたちも良かった。合唱が非力なので、湧き上がるようなエネルギーは感じられないが、引き締まったテンポで気持ち良く聞かせてもらった。
指揮:アンドレア・バッティストーニ
ソプラノ:木下美穂子 今井実希 安井陽子
アルト:中島郁子 小林由佳
テノール:福井敬
バリトン:青山貴
バス:ジョン・ハオ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:新宿文化センター合唱団
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