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没後50年 藤田嗣治展ー東京都美術館 [美術・博物館]

 フランス通の友達に誘われて行ってみたら、思った以上に大規模で、100点以上の作品が出展されており、二人で驚嘆した。二人とも気になっていたが、藤田作品をこれまで見る機会が無かった。
 展示を見て、一番驚いたのは、日本人の個性を発揮しながら、時代の作風をさらっと取り入れているように見えることだ。日本人は良い意味で真似が上手だと、しみじみ思う。実際には生活苦があったのだろうが、作品を見る限り、丁寧で、世の中に愛情を持って接している感じがする。何度も結婚し、心情の変化を作品の変化で器用に表現しているように感じる。第二次大戦後、フランスに帰化し、クリスチャンの洗礼を受け、自分の教会まで建て、夫婦でそこに眠っている。世界中旅して無事だったことも凄い。チラシに載っているこの作品は、ニューヨークで描かれたものだが、作品を見ながら氏の人生を辿って来て、この絵の前に立つと、良いなぁと思う。
 色々な意味で、感嘆した。
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2018バイロイト雑感 [ドイツ]

 まとめを記すつもりが、帰国後10日も経ってしまったが、今年の私のバイロイトは、諸般の事情から、あまり動き回らずひっそりと過ごした。公演回数も少なく、二回見たのは、ローエングリンのみ。ところが、一回ずつの三公演がどれも素晴らしかったのは今までに無い驚きだった。例年、ちょっとしたオケのミスはあるものだが、今年は気になることが、全くなかった。ティーレマンがリハで物凄く気分にムラがあり、怖かったという噂を耳にしたが、その分オケの完成度が高まるなら、イジメ?も必要悪か....。今年は高齢の指揮者が居なかったことも特徴だ。また、リングが無い分、他の作品への取り組みが十分出来たということはあるのだろうか。おまけで、ドミンゴのヴァルキューレまで見てしまったが、演奏はともかくここでも、バイロイトのオケの凄さを想像し、実感した。
 開幕後、8/10頃までが、酷暑で、遂に、Hofgartenの池で犬を泳がせる姿を見た。また前庭の水撒き装置の散水に飛び込む犬も見た。例年、祝祭に飼い犬を連れてきて、預けているお客さんも、コーラスの人も居るらしいが、今のマイスタージンガーに犬が登場することもあってか、犬好きだったワーグナーの祝祭だし、今年は指揮者か歌手か、大きな犬を連れて来たとのこと。マイスタージンガーの犬が交代したかと思ったら、そうではなかった。
 5/1マークグラーフェンオペラハウスにベルリンフィルが来た時の録画とともに、バイロイトの町の様子が流され、日本ではNHKBSで字幕付きで放送されたが、町のビール醸造所とパン屋については、個人名が気付かれないよう、字幕で固有名詞を出していないだけでなく、その部分ナレーションの音まで消してあり驚いた。YouTubeのドイツ語オリジナルでは、Bächerbrau も Langeも当然特定できる。そこまで気を使うのか、NHK!。一方、ベルリンフィルって何?という 現地の方は、この世界遺産の街の映像も見ていなかった。
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バイロイト音楽祭ーヴァルキューレ2 [オペラ(海外)]

 怖いもの見たさで、ドミンゴの指揮するヴァルキューレの高価なチケットに、手を伸ばしてしまった。
 初回は地元紙にも随分叩かれていたようだが、2度目の公演のせいか、噂で聞いていたほどの混乱は無く、ごく自然に舞台が進んで行った。
 初め幕が開いたとき、カンペのジークリンデは、鳥小屋の横に居て、七面鳥に話しかけているというか構っているように見えたが、今までもそうだっただろか。一幕で、ジークムントが歌っている時、少なくともこの鳥が3回鳴いた。不思議とテノールの音域で、さほど邪魔にはならなかったが、これまで劇中で鳴いたと気づいたことはない。羽根を拡げると綺麗だが、鳥さんも代役だったのだろうか。暑くて、不機嫌だったのだろうか。もし、仲間の声と思い、合唱したなら、楽しい話だ。
 インタヴュー記事でドミンゴは、自分は歌手の為に指揮したいと思っていると言っていたが、この劇場の特徴にも触れ、客席でのオーケストラと時間差についても言及している。ヴァルキューレを指揮するのは初めてではないからと余裕を見せたが、この日ドミンゴの音楽が無難に進んだのは、2回目ということもあり、コンマスのリードとオケの技量のお陰ではないかと邪推できないこともない。ウィーンフィルが、指揮者にこだわらず、同じレヴェルの演奏するのと同じく、要所、難所を心得たメンバーは、自主的に波を乗り越えていけるのでは無いだろうか。少なくとも、日本のプロオケでは、かなりオケの自主性に任されているように聞いたことがある。はっきり言って、バイロイトのオケは、誰が指揮者でも、この水準の演奏はするということだ。
 全体の印象としては、重低音が軽く、音の厚みがすっきりした音楽だった。日本人でヴァキューレのGrimgerseを歌った金子美香さんも、とても自然にワルキューレ達に溶け込んでいて、本当に普通に歌い動き回っていた。ということは、相当上手ということだ。これは快挙だ。
 カーテンコールでは、ブーをかき消そうとすかのような、盛大なブラボーが聞こえた。ドミンゴは腰の曲がった好々爺になっていた。
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バイロイト音楽祭ーニュルンベルクのマイスタージンガー4 [オペラ(海外)]

 楽しい楽しいマイスタージンガー。ここまで演劇的舞台になると、もう音楽に敢えて集中せずとも、公演を楽しもうという気になってくる。去年と舞台セットが変わったのは2幕。中庭のような芝生が取り払われ、ヴァンフリート広間にあった、ピアノや椅子が二つの山に分けて積み重ねてあり、その間が通路になっている。またコジマの大きな肖像画の後ろにエヴァとヴァルターが後ろに隠れながら移動しているように見えた。
 公演前日、ザックスとダーヴィット役のサイン会に並んだが、Michael Volleのテンションの高さに圧倒された。一方 Daniel Behle の素顔が知られておらず、念のためプログラムの写真をサイン会の係の人にこの人に間違えないか尋ねたが、慌ててgoogleで顔を確認してくれたほど。CDが先に並んでおり、とても美男で、舞台上の姿からは、かけ離れていた。
 劇中のザックスは、サイン会の時の予感通り、昨年以上に喜劇の主人公としてテンションが上がり、寡黙で、思慮深いマイスターのキャラクターでは無かった。ベックメッサー役のKränzleは体調が悪く、リハでは歌わず動きだけ確認したらしい。でも、本番の歌も演技も完璧、この二人のコンビネーションは益々磨きがかかり、昨年の驚き以上の衝撃だった。
 ヨルダンをないがしろしたわけではないが、2幕最後、演出が変わった事に気を取られ、せっかくの音の技を聞き逃してしまった。やはり、ヨルダンは、控えめなタイプなのだろうか。舞台と音楽の融合が素晴らしすぎるのも良し悪しなどとは、贅沢な悩みだ。
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8/5撮影のMolly und Marke
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バイロイト音楽祭ートリスタンとイゾルデ3 [オペラ(海外)]

 今年のトリスタンは、前日にティーレマンのリラックスしたインタヴューを聞いた後ということもあり、ローエングリンが終わり、涼しくなって、やっとトリスタンに取り組める喜びのようなものを、勝手ながら音楽の中に感じた。音楽は集中力が凄く、全速力で突進し、不意に何かを見て急停止するような、エネルギーの起伏が、最高潮に達し、音の渦の中に身を置く気分は、本当に素晴らしかった。
 席は6列目の右端。3年目にして、初めてあの暗い舞台を近くから見た。音は、バイロイトの音というより、生音でかなり大きく聞える、普通のオペラハウスのような感じだったが、これもまた良しだ。去年より、グイグイ盛り上がるのが、とても身体近くに音を感じられる。前奏曲であそこまでテンポを巻くとは驚いた。昨今は、感情を抑え、トリスタンが出てくるまで控えめで進行するような印象だったが、もっと感情の波は高く、時空間をねじり、反動で戻ってくるような、抵抗不可の勢いを感じる。2幕も本当に美しく、全幕通して、気になるような箇所はなく、強いて言うなら、ラングの3幕幕切れの言葉がはっきり聞こえなくなってしまったことぐらいだろうか。グールドは絶好調、ブランゲーネは、おどおどする演技を抑え、歌に勝負をかけてきた気がした。美しかった。
 3幕の三角形は、さらに今年も改善され、見易くなっていた。
 最後幕が下りてくると、音が消えないうちに拍手する観客は、益々増えている印象。開演前の撮影禁止の表示とともに、幕に反応せず拍手は音が消えるまで余韻を味わうよう、日本のように、来年から注意喚起して貰いたいものだ。或いは幕を下ろさず暗転するとか、工夫が必要かもしれない。
 でも、兎に角今まで聴いたトリスタンの中で、忘れられない最高の演奏だった。
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TAFF ティーレマン インタヴュー [ドイツ]

 子供向きオペラを上演するプローべビューネで、TAFF主催のティーレマンのインタヴューがあった。
 写真撮影禁止はいつものことだが、濃い青と薄い緑の横縞ポロシャツで現れ、ニコニコと機嫌よく早口で話してくれた。音楽的な話ではなく、雑談が主だった。断片的だが、分かった範囲で....
 初めは、やはり先週の暑さの話から。オケの人達は膝に大きなバスタオルを置き、体の汗を拭きながら演奏している。上からでなく足元の空気の通りを良くする空調設備が必要だと。舞台上では、化粧が剥がれ、衣装に汗染みが出てほんとうに大変だったと。ティーレマン自身の暑さ対策は、家で水風呂に入り、ちょっと横になると、元気も回復するとのこと。
 アラーニャのキャンセルの時は、自分でも、あちこち電話して代役を探したそうだ。フォークトはOKだったが、もしマイスタージンガーに支障が出るとお客さんに悪いので、やめた。ベッチャワとはドレスデンで共演しており、6回は無理でも5回は歌える確信があった。
 外国語のオペラを指揮する時、言葉は勉強しないそうだ。ヤナーチェックの時、チェコ語はティーレマンのテンポでは早すぎて歌えないと歌手に文句を言われたことがある。
 一方、外人歌手のドイツ語発音については厳しく、例えば、日本語の「〜の」のような意味でつけるsが2単語間に入り、一語となる例えばTagesschau、Umgangsspracheなど、この手のsの発音が曖昧なので、もっとキチンとドイツ語を学んで欲しいと苦情を漏らした。
 指揮が一番難しいはオランダ人とのこと。とにかくピット内でオケがうるさいからだと。タンホイザーも結構大変。パルジファルは易しい。客席の音の鳴り具合を聞いてくれるスーパーヴァイザーが重要。客観的にOKならばその音量で行く。
 指揮者はAapotheke(薬局)のようなもので、色々薬を混ぜ合わせる仕事だと。(後半に続く)
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バイロイト音楽祭ーパルジファル4, Markgräfin Opernhaus [オペラ(海外)]

 朝、市中に出て、改装が終わった世界遺産のマークグラーフェンのオペラハウスを見学。9時45分からの2回目のガイドで、参加者は20名くらい。老朽化して、建物の見学のみとなっていた劇場を、再び現役の劇場として使用できるよう大規模な復元改修工事が行われた。以前必要以上に金色に輝いていた部分はオリジナルに戻されたが、舞台前のバロック調のオケピットは取り払われ、現代の昇降式舞台になっていた。
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 ビシュコフのパルジファル、どんな感じなのかと期待と不安と半々だったが、とても良くて、満足した。出だしがあまりに音が大きく驚いたが、その後は自分のイメージ通り音楽が進み、安心して身を任せ、一瞬たりとも、聞き逃したくない、美しい音の積み重ねだった。一幕でまず骨抜きにされ、全幕通しても、今まで聞いたパルジファルの中で一番好きかもしれない。5月にパリでジョルダンのパルジファルを聞いた時、同じくシャーガーがパルジファルだったが、座席のせいか、音がとても遠く、静かで、穏やかさが少し物足りなかった。でも今年のバイロイトの席が10列目の右端だったこともあり、トリスタンに続き、オケの生の音も味わえ、聖堂の鐘の響き具合も最高だった。いったい、何に惹きつけられたのか、程よい重厚感と綺麗すぎない音質、意外にも音楽の天然感がよく引き出されていたように感じた。
 シャーガーは本当にどこまでも凄い。素晴らしい。いつまでこのまま突っ走ってくれるのか、声を大事にして頂きたいと、つい、いらぬお世話の気持ちが顔を出す。
 一幕後の拍手については、もはや誰にも抑えられないほどの、勢いをつけてきた。
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ピルゼンの湧き水と中世の地下道活用 Pilsner Urquell [チェコ]

 ピルゼンのビールが美味しいのは、ふんだんな湧き水があるからだと学んだ。地下通路の見学ツアーでは、地下生活の歴史があったことを知った。町中心にある、聖バルトロメイ大聖堂近くに最初の湧き水があり、水路を広げ、今は、周囲3ヶ所に吹き出し口がある。近くの給水塔は、地下から水を汲み上げていた。中世の地下道生活がこんなに発達しているとは知らなかった。地上3階建ての家を所有していたとしても、地下は自分のものではなく、地上の主要な建物や道は地下道とつながっている。地下道は3層構造、直ぐ下は下水、次が生活空間、一番下が湧き水の水路だ。避難地として、地下で労働し、肉やビールを貯蔵し、その横にテーブルを置いて、男性専用のレストランもあり、ビールを飲んだ。料理用換気扇とも言える、地上への排気口も見つかっている。地下2階の地下道の要所要所に深い井戸の入り口があり、本当に地下が安全で、生活の中心だった様子が伺える。現在も地上まで通じている井戸もある。驚いた。
 午後は Pilsner Urquell 工場見学を予約した。ウルケルはピルスナービールの元祖として1842年から生産されている。このビールはドイツよりアルコール濃度が低く、この地の軟水で作っている。ここでも、地下道と巨大な地下ケラーの存在を体験した。こんなに広いスペースに本当にビール樽が保存されていたのかと、只々驚くばかり。地上に小さく見える窓から雪を投入して冷やす巨大な冷蔵庫、横の肉置き場は、地下の通気性が良くなっている。今はビールは工場生産だが、いくつかの樽は昔ながらの手作りで作業し、味を比較しているとのこと。ツアー最後は、この手作りのビール樽からひとりひとりグラスに直接注いで試飲させてくれた。
 ウルケルのビールの泡がクリーミーで美味しいからなのか、レストランで、泡だけのジョッキを注文することができる。時間が経つと泡が消えていき、底から2cm程度がビールになる。値段も通常の注ぎ方より安い。
 工場見学はドイツ語を選択したので、周囲はドイツ人ばかり。ガイドに盛んに質問をして熱心だ。面白いのはその反応で、ピルスナービールの元祖は、ドイツから招いたビール職人だとの説明があると、やはりドイツだろと声には出ないが、全員満足気な表情。
 巨大な工場見学では、この機械は何製だと答えを予想したような質問。殆どがドイツ製だとの説明に、やはりそうだろという反応だ。
 ツアー終了挨拶直後、後にして欲しいと言われていた、ウルケル所有者の変遷についての質問にガイドが答え、現在は日本企業アサヒビールの傘下だとはっきり言った。私は一応頷いたが、周囲の不満そうな表情を察して、急きょ笑顔を抑えた。
Urquell案内のお姉さん
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Urquell の巨大な地下
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地図上半分はかつてのビール貯蔵庫、一本の通路の長さは、一枚目の写真の如く巨大
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発酵
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試飲 、おじさんが樽のビールをグラスに注いでくれる
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ピルゼンのビール風呂 [チェコ]

 ニュルンベルク空港まで連れ合いを迎えに行き、DBのBayern-Böhmen-Ticket(€34,6)で3.5時間かけて、チェコのピルゼンへ行った。連れ合いの念願だったPurkmistreのビール風呂を予約してあり、恐る恐る行って見ると、ロッカーキー、バスタオル、大きいなシーツのようなものを渡された。女性ロッカールームいた二人の女性がドイツ語で話していたので、ビール風呂初めてなのですが、と聞いてみると、とても気持ちが良いと言うので、少しほっとして、先へ進んだ。HPの写真の通り、木製の湯オケに、若いビールが蛇口から注がれていた。アルコールは入っていないが、匂いはする。ちょうど良い温度で、次第に温まり、汗ばんで来る。横には、ビール樽から上へ伸びた、ビールの注ぎ口があり、入浴時間30分の間、ジョッキで何杯でも飲むことができる。風呂から上がると、クールダウンの部屋があり、横になって、また大中小好きなサイズの冷たいビールで、30分間クールダウンする。
 入浴前後にシャワーを浴びるのだが、入浴後は、温泉のように肌がスベスベになり、もったいないので、シャワーは浴びなかった。
 夕食は、宿の庭のビアガーデン、メニューが、メインと付け合わせと別々に注文するようになっており、付け合わせの焼き野菜や、各種ジャガイモなどは、日本のおつまみサイズで、ドイツほど、塩味が強くなく、また肉も野菜も地元感があり、新鮮で美味しかった。プラハとは、全く印象が異なる田舎だ。
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お風呂写真HPから借用
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バイロイト音楽祭ーローエングリン4(最終公演) [オペラ(海外)]

 今年の最終公演。譲ってもらったチケットは、ギャラリー2列目、バイロイトで初めてのHöre Platz だった。12ユーロと超格安だが、本当に眼前が柱なので、舞台端がほんの少し見える程度。でもその分耳に集中できるし、ギャラリー4列目より、明らかに音が良い気がする。
 改めて、ティーレマンマジックには感動する。いつもなら、ちょっとだけ陳腐に聞こえる転調 や、子供っぽいメロディーなど、やっぱり初期作品だから…とつい思ってしまう要素を全て克服し、ロマンティックにふくらませてくれる。オランダ人の時もそうだったが、ティーレマンがバイロイトで指揮するWagnerは特別で、他の劇場とは違う気がする。
 カーテンコールで絶大な拍手を受けたのは、やはりヴァルトラウト・マイヤー。右手を舞台につけて、左胸に抱えるように感謝の意を示した時、私も一瞬涙がこみ上げてきた。最後、ティーレマンが飛び出してきて、マイヤーに横から抱きつき、というか、飛びつき、頰にキスしたのは、衝撃的だった。マイヤーの歌い納めの素晴らしいオルトルートを聞けて幸運だ。
 ベッチャワは、ベルカントの張った声が美しい。小声で歌い始めドラマティックなクレッシェンドも聞かせてくれた。でも、遠い席からだと、声質が変わるのが少し気になる。改めて、フォークトの一本道を突き進む安定感は、凄いと思う。
市立図書館で、ローエングリン・前回演出の衣装を展示している
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第28回出光音楽賞受賞者ガラコンサート [コンサート]

 チケットが当たったので行ってみた。職場が西新宿なので引き換え開始の17時45分にはオペラシティに着いたが、既にかなりの行列ができており、ハガキに印刷されている整理番号順に指定席券を貰うシステム。
 整理番号が若いから良い席が来るとは限らず、200番くらいなのに2階Rの前の方だったが、却ってソリストは良く見えた。もちろん無料なので文句は言えないが、2階正面席は多分ご招待なのだろう、ガラガラなのは頂けない。
 始まる前に表彰式やら、舞台セッティングの時間潰しのため指揮者インタビューがあり冗長だが、これも仕方がない。沼尻さんのお話は、賞金の話とかちょっと下世話な内容で、自分で喋って自分だけ受けている印象だ。
 1曲目、上野耕平さんのサクソフォン、この楽器のコンチェルトを聴くこと自体初めてなのだが、アルトサックスという楽器の音域のためか、音量はあるのにTUTTIになるとオケの音によく言えば溶け込んでしまうというか、つまりは埋没してしまう。不思議な感じだ。ご本人はサックスは美しい音は勿論だが、汚い音も出せる旨のお話だったが、聞いてみてそういう印象は無かった。
 休憩後バイオリンの辻彩奈さんはショーソンの詩曲、名前は良く聞くがこれも実演は初めてだ。辻さんは美音というより、大変しっかりした芯のある音で、舞台上のパフォーマンスも落ち着いていて、はたちと聞いて驚いた。
 トリは岡本侑也さんのロココ、いつもどおりの安定感、パフォーマンス的なものは一切無く、淡々と弾いているが、全く自然で曲の技術的難しさは微塵も感じさせない。
 最後のダブルのオクターブのパッセージも普通にほぼインテンポで弾いていて、全く見えを切らないが、ここをあんなふうに弾ける人はそうそういないだろう。
 演奏前後に司会の男女アナウンサーによるインタビューがあり、年嵩の上野さんはさすがに馴れたものだったが、若いふたりは優等生的な固い印象になってしまった。司会者はもう少し事前に取材して、リラックスした雰囲気を作るべきだろう。(B)

授賞式、指揮・沼尻竜典氏のお話
上野耕平 イベール:アルト・サクソフォーンと11の楽器のための室内小協奏曲
ー休憩ー
辻彩奈 ショーソン:詩曲op.25
岡本侑也 チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲イ長調op.33

沼尻竜典 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
司会:寺崎貴司、松尾由美子 アナ
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バイロイト マイスタージンガーの犬 [オペラ(海外)]

 日曜日のマイスタージンガーは、超人気でチケットが取れなかったが、その代わり、出演するワンチャンをゆっくり見る事ができた。
出演前
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開演7分後、出番終了
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レーゲンスブルク〜ヴァンフリート・コンサート Arthur Hornig [コンサート]

 Regensburg から Weiden 乗り換えでBayreuth に戻ることにしたが、乗り換え時間は6分。懸念した通り、事件は起こった。レーゲンスブルから、浮浪者らしい男性が乗り、隣に来た。匂いがするので、席を移ろうかと思っていたら、すぐ車掌さんが検札に来た。男性は、身障者だから無料でどこへいくのも自由だと大声で騒ぎたて、それでも、女傑の車掌さんは負けない。言い争いの間私は移動したが、車掌さんは、しばし運転室に入った後、いくつか先の停車駅に警察が来て、男性は大騒ぎで連れて行かれた。結果電車が遅れ、乗客は殆どいないが、全員がWeiden で降り、今回は重い荷物がないので、私も2分の乗り換え時間に何とか間に合い、写真も撮ることが出来た。
 猛暑の夜のWahnfried のコンサートは冷房がきいて、寒いくらいだった。慣れたお年寄りは、毛布のような、ショールを持参していた。チェリストArthur Hornigは30歳くらい。ベルリンドイチェオパーのソリスト、フェストシュピールオーケストラ首席で来ている。演奏はイタリア組曲だけだったが、私にとっては、新鮮なタイプのチェリストで、勿論上手、勢いがあり、華やかなでダイナミックな弾きぶりが印象的だ。速いボーイングの軽妙な音色が、久しぶりに耳にする予想外の音で、日本人の体格では、残念ながら、ちょっと難しい表現のように感じる。ピアニスト Florian Hölscher はフランクフルト音大の教授で、さすがに音が綺麗で、有り難く拝聴した。
 Arthur Hornigはドイツ各地に、ゲストソリストとして赴いている。桐朋でも客員教授として指導しているようだ。
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レーゲンスブルク 納涼企画その2 [ドイツ]

 レーゲンスブルクに1泊、納涼企画2日目は、 Schulerloch というケールハイムの近くの鍾乳洞へ連れて行ってくれた。内部の気温が9度と書いてあるが、さすがにそこまで寒くはないだろうということで、防寒着は軽めにした。
 駐車場から15分位山を登ると入り口に着く。穴の長さは420m、ツアーは30分、今まで見たことのある、白い石灰質の鍾乳洞ではなく、焼け焦げた地層の黒い鉱物の鍾乳洞だ。初めて見たのは、地下から水がわき、洗面器のようになっている石だ。内部の撮影は禁止だが、偶然広告を見つけた。入り口の空間は広いので、コンサートもする。最後には、岩にプロジェクターで、地球の歴史が投影された。ここでは、蝙蝠が保護されている。地上に出たらやはり、暖かい飲み物が欲しくなるほど、十分に身体が冷えていた。
 ついでに、ドナウ川沿のBefreiungshalle (解放記念堂)に寄ってくれた。ルードヴィヒ1世 が建てた後、4回再建されている。レーゲンスブルのヴァルハラのような感じの、眺めの良いところだ。
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レーゲンスブルク納涼企画 その1 [ドイツ]

 DBバイエルンチケットを使って、レーゲンスブルクの友人宅を日帰りで訪問するつもりだったが、今年は先方も夏休みで、この猛暑だから、ドナウ川で水浴びしようとメールで言われていた。場所はSinzingで、地元の人は皆川で泳ぐそうだ。ドイツも天候不順で、前日は大雨、それ以前は干ばつだったとか。
 私は、川でなんて泳いだことはなく、何かあったらまずいので、遠慮すると返答した。
 迎えの車の中で、2日間、涼しい企画を用意していると言われて、泊まる用意はして来てないと言うと、それは大丈夫と、着くなり私の部屋に案内され、シャワー浴びろと、バスタオルを渡された。これは、しかた無いと思い、3年ぶりの、お泊りとなった。
 涼しい企画その1、Abensburg の Kuchlbauer というビール醸造所 のオーナーが、Hundertwasser のファンで、塔とミュージアムを作った。塔の完成前に、Hundertwasserは亡くなったそうだが、ドイツにもHundertwasser の建造物があるとは知らなかったので驚いた。若いころ、初めてウィーンで、氏の建物を見て、歪んだ床を歩いた時の感動を、今も良く覚えている。
http://www.kuchlbauer.de/
 塔のケラーにダヴィンチの最後の晩餐のコピーがある。このケラーが、とても涼しいのだ。ビール工場ツアーの試飲はビアガーデンで、プレッツェル付きで、好みのビールを飲むことができる。隣にKunst Hausという、ミュージアムがあるが、入る時間が無かった。
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バイロイト音楽祭ーローエングリン3 [オペラ(海外)]

 Nürnberg で電車が、1.5時間発車しなかった。その時点では何の説明もなく、理由は分からなかったけれど、後で聞いたところによれば、暑さで線路に異常が出たそうだ。下りも遅れたが、バイロイトからの電車も途中で運行中止になったようで、今回は不可抗力とは言え、DBは毎回問題を起こしてくれる。
 バイロイト市内に着いて、早速IPhoneのSIMを入れ替えた。今回よりデータだけでなく音声も可能なものにしたので、電話番号は変わってしまったが、今後別途ドイツ用携帯を持っていく必要が無くなる。でも、SIMの有効期限は2年なので、来年は買い換えねばならない。
 電車の遅れのせいで時間が無くなってきて、劇場前に開演15分前のファンファーレと共に到着、すぐsucheを開始した。殆どsucheしている人は無く、既に、終わっているかとは思ったが、恥を忍んで、チケット売り場の前まで行くと、ドイツ人と交渉中のイギリス人らしき年配のご婦人が近づいてきて、いくら迄払えるかと、まず聞かれた。チケットを見せてくれと言ったが、この値段では無いと言う。オンラインのしかも、くしゃくしゃの印刷されたチケットなので、転売出来るか分からないと、私が言うと、彼女はチケットオフィスに確認に入り、 名義変更OKとのこと。私の提示した価格で、良かったらしく、Mittellroge 席をお買い得価格で譲り受けた。印刷されたチケットは、オフィスで、名前を書き換え、スタンプを押して、サインしてもらわねばならない、
 Lohengrin は、BR-klassik でプレミエの映像を見て、ティーレマンの迫力を生で聞けたらいいなと、密かに願っていた。舞台は、何度も見たいというほどでもないが、やはり、今まで気づかない音が聞こえてきて、さすが、ティーレマン、欲を言えば、もう少し、近くで聞いてみたい。歌手は、本当に素晴らしい。完成された舞台を体験させてもらった。
 不思議なもので、何年間もVogt のLohengrin を聞き続けてきたので、あの声が自分の中に染みこんでおり、場面ごとに、さあ次は、こんな声でVogtは歌うと想像しながら聞いていたことに気づいた。正統派Helden Tenor ぽいBeczata の声と重なり合って聞こえて来てしまう。
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トルコ航空ーイスタンブール経由 [旅行]

 ここ何回かのドイツの行きは中東経由だったが、今回初めてトルコ航空を使ってみた。イスタンブールまで12時間、乗り継いで、3時間でニュルンベルクに着く。イスタンブールは、確かに、ヨーロッパに近いと実感する。
 夜出発で、夕食が出て、寝られる人は、十分に睡眠もとれる。意外だったのは、乗り合わせたトルコ人は、ほとんど日本語を話すことだ。日本で生活している人たちが、大勢いたのだ。子供の乗客も多い。
 ニュルンベルクの空港での入国審査は、初めてだった。当然トルコ人が大多数だが、EU窓口と、外国人窓口に並ぶ人数は、半々位に見えた。窓口の列で、EUと非EUの男性との間で、喧嘩が発生し、お互い罵り合いが始まった。なかなか収束する気配が無いので、ヨーロッパ系の男性が近づいてきて、EU男性を引き離し、窓口に連れて行き、さっさと入国させた。トルコ人は、子連れの普通のお父さんだったが、周りは皆傍観者だった。教訓として、トルコ航空では、入国審査が混雑するので、早めに並ぶべし。
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イスタンブールの空港
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