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2020年復活祭 [その他]

 Covid19の勢いが収まらない状況下で復活祭を迎えるキリスト教世界の人は、どんな気持ちなのだろう。毎日ネットでARDやZDFのニュースを見ているが、春を祝い心弾む最高の時期に、外出禁止、祖父母の家ででのお祝いも、ミサもすべて中止、旅行もキャンセル、それぞれの人が我慢と工夫でこの1週間を過ごすことになる。バイクに乗って村をまわり、ホルンを吹いて到着を知らせ、道端で復活祭の説教を行う牧師さんのニュース映像も見た。音楽家のネット配信も早かった。行動力のある皆さんを尊敬する。
 神にひたすら祈る、ローマ法王の疲弊したお姿に心が痛むが、コロナは宗教を問わず人類平等に訪れた試練なのだ。ローマ、バチカン、フィレンツェ、ベルリン、ニュルンベルク、NYなど、実際自分が行ったことが場所が閑散としている映像には目を疑うが、実際に旅はできずとも、現時点の世界をとても身近に感じせてくれる。日本では見ない、コロナ犠牲者の映像もありのままに出てくる。日本でも海外のニュースをもっと流して好いのではないかと思う。
 ドイツでのオペラ公演、コンサートは、4/19まで全て休止だが、既にイタリアは期日を延長している。そんな中で、ついにKarfreitagとなり、ネット配信を観ずにはいられなかった。今まで、自宅でWagner をYouTubeで見るのは新演出の予習が必要な時だけで、日常見る習慣は無い。しかし、公然と”家でオペラを観よう!”と劇場の誘いに、つい見始めるとコロナの感染を忘れ、気を紛らわすことができる。
 聖金曜日には、連れ合いも在宅勤務となり、私はおとなしく朝から、ウィーン国立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、夜はベルリン国立歌劇場の公演、それぞれ1幕だけだが、見てしまった。
 どうもウィーンは指揮者、配役の違うパルジファルを今後も何種類か配信するようだ。凄い。私が観たのは、2015.4.5 Adam Fischer /Michael Volle, Ryan Speedo Green, Stephan Milling, Johan Botha,Boaz Daniel, Angela Denoke この演出はずっと前ティーレマンの指揮で聴いていた。
 バイエルンKirill Petrenko /Jonas Kaufmann (Tenor), Christian Gerhaher (Bariton), Bálint Szabó (Bass), René Pape (Bass), Wolfgang Koch (Bariton), Nina Stemme (Sopran)Anfortas Christian GerhaKaufmann,
 ベルリン国立歌劇場 Daniel Barenboim/Parsifal, 2015 Gurnemanz - René Pape Amfortas - Wolfgang Koch Parsifal - Andreas Schager Kundry - Anja Kampe
 バイエルのペトレンコは2018年の映像で、当時生で聴く機会が無く、YouTubeに上がった時には、小さいiPadで見た。今は60インチのテレビで見られて有難い。
 私の好みは断トツにペトレンコ。人の心の細部に入り込み、心の動揺を誘う。歌や言葉より先に音楽が人の心に入り込み、取りつき、秒刻みで音を膨らませ心を揺さぶる。どうして、こんなことができるのだろう。
 バレンボイムは控えめで美しい。後から言葉を補って音楽が付いてくる感じで、余韻が何ともいえず心を満たしてくれる。
 アダム・フィッシャーは現実的で、今が一番楽しく美しい、まとまった音楽は、安心感を与えてくれる。
 ペトレンコのパルジファルはかなり長くYouTubeに出ていたので、色々な劇場のパルジファルをつまみ食いした音、結局お口なおしで聴きたくななり、途切れ途切れで聴いても、やはり別格だと思う。そういえば、ティーレマンのパルジファルは最近聞いていない。
 こうなると、日本は舞台芸術のネット配信は少ないので、ドイツの友人に、歌舞伎座・義経千本桜の期間限定のYouTubeを紹介した。https://www.youtube.com/watch?v=az2wWl4AY9U
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