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びわ湖ホールプロデュースオペラ『神々の黄昏』ライブストリーミング2日目 [映像・放送]

 今回の思いがけないネット配信によって、池田香織さんのBrünhirde が全世界に配信させたこが、何より嬉しい。近い将来、この配信のお蔭で、海外からオファーが来たと語れる日が来ると良いと願っている。
 初日のBrünhirde は、若く毅然とし、冷徹な目を持つ女性、2日目は憂いを秘めた心の動きが見える女性。ト書きに近い舞台なので、歌手の個性も自由に表現できるのは好いことだ。
 2幕のハイホーの場面、合唱が素晴らしいと思ったら、三澤先生の新国立歌劇場合唱団だった。このおかげで、以降2幕がぐんぐんと盛り上がり、三重唱もオケもテンションが最高潮に達し、感動的だった。3幕Brünhirde の自己犠牲はさすが、池田さんの風格で美しく締めくくられ、余韻が残った。
 懐かしいフランツは裏声がダメになってから苦しい時期を乗り越え、太い声の方で復活してきたようで嬉しい。ケイヴズはもう5年近く前、読響のトリスタンで聴いていたが、そつが無い。個人的には、初日のグンター石野繁生さん、グートルーネ安藤赴美子さんがとても好かった。
 とにかく、家で2日間、真昼間に黄昏を見る機会は、もう恐らく無いだろうと思い、自分のアマオケの本番が中止になったために、びわ湖の黄昏公演を見られたことは、新コロナウィルス感染対策の記念になる。
 
指揮:沼尻竜典 演出:ミヒャエル・ハンぺ
京都市交響楽団、びわ湖ホール声楽アンサンブル、新国立劇場合唱団
2日目 キャスト
ジークフリート  エリン・ケイヴス
ブリュンヒルデ  池田香織
アルベリヒ    大山大輔
グンター     髙田智宏
ハーゲン     斉木健詞
グートルーネ   森谷真理
ワルトラウテ   中島郁子
ヴォークリンデ  砂川涼子
ヴェルグンデ   向野由美子
フロスヒルデ   松浦 麗
第一のノルン   八木寿子
第二のノルン   齊藤純子
第三のノルン   田崎尚美

1日目キャスト
ジークフリート  クリスティアン・フランツ
ブリュンヒルデ  ステファニー・ミュター
アルベリヒ    志村文彦
グンター     石野繁生
ハーゲン     妻屋秀和
グートルーネ   安藤赴美子
ワルトラウテ   谷口睦美
ヴォークリンデ  吉川日奈子
ヴェルグンデ   杉山由紀
フロスヒルデ   小林紗季子
第一のノルン   竹本節子
第二のノルン   金子美香
第三のノルン   髙橋絵理
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CFD5A0DF-224F-45B4-B2A3-4C0D8F3DBB4D.jpeg 固定カメラでの舞台映像を配信するのは難しいと思った。勿論、決行してくれたことに感謝し、お祝い気分で二日間楽しませてもらった。ただ、敢えて難点を拾うなら、正直、オケは初日より、二日目が格段に進歩していて、ホッとした。さすがプロ。初日は、昨夏の名古屋のアマオケの方が総合的に見て、数段上だった。練習時間の問題があったとは思うが、配信してしまった以上、結果を出してほしい。
 歌手陣は、2日目の方は、日本語発音が結構聞こえ、プロンプターの声は両日ともはっきりマイクに入っていた。DVDにはプロンプターの声もそのまま入るのだろうか。
 マイクの集音音量については、最後まで疑問で、舞台中央に見えた吊りマイクを使っていたのだろうか、舞台上を歩くとはっきり声量が変化してしまう場面もあった。会場であてば、個々の歌手の声量が分かるが、マイクで拾うと一律になってしまう感じがして、映画を見ているような印象も残る。また、歌手の顔の表情が分からないないのは、映像としては、やはり物足りない。演出と歌手とどちらに重点を置いて映像化するのか、一台のカメラでは難しいところだ。
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