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リリアの室内楽ー辻彩奈Vn 岡本侑也Vc 大須賀恵里Pf [コンサート]

 川口リリアは来年で開館30年とのこと。メインホールにも音楽ホールにも一度は来たことがあると思うが、記憶が定かではない。音楽ホールの舞台正面にパイプオルガン、船のようにも見え、天井と壁面が木の茶色に統一された少し暗めのデザインが、落ち着いた空気を醸し出している。
 大須賀さんがプロデュースする室内楽シリーズの演奏会とのこと。以前岡本さんとのブラームスピアノ四重奏を聴いたことがあるが、この日は若い二人のゲストの伴奏役、パーソナリティとして話し方も穏やかで、弾きたい曲を演奏してもらおうという、若さへの優しさと、理解の深さを感じる。
 一曲目、「魔王」の一人弾きとでもいおうか、原曲に劣らぬ迫力で、悪魔の甘いささやきも、子供の絶叫も、ここまで声色のような表現ができるのかと驚いた。
 岡本さんのプーランクは、技術が突出しているからこそ表現できる、多彩なチェロの音色が美しい。チェロという楽器のもつ音の不思議を眼前に示してくれる。チェロの未来を拓くとは、こういう音を言うのだろうか。
 アンコールはベートーヴェンの生誕250年に聴く最初の曲、ピアノトリオ4番「街の歌」2楽章。岡本さんのタブレット楽譜についてのインタヴューもあり、いろんな色で書き込みも出来て、使いやすいようだ。
 たくさん紙の楽譜を持ち歩くのは重たいので、タブレットの楽譜は益々改良されていくだろう。個人的には、拡大しながら奏者の視線を追って改ページしてくれるような機能が付いたらいいなと思う。
 次の岡本さんの演奏会は、1月15日(水)午前11時 東京芸術劇場コンサートホール

ー辻彩奈Vn、 岡本侑也Vc、 大須賀恵里Pfー
曲目:エルンスト/シューベルトの「魔王」の主題による大奇想曲(Vn)
   ヘンデル=ハルヴォルセン/パッサカリア(Vn、Vc)
   プーランク/チェロ・ソナタ (Vn, Pf)
   フランク/ヴァイオリン・ソナタ イ長調 (Vn, Pf)
   ポッパー/ハンガリー狂詩曲 他(Vc, Pf)
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