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ルートヴィヒ・クヴァント チェロ公開マスタークラス [チェロ]

 日曜の晩のせいか、思ったより聴講者は少なかった。曲は、菅井さんがドヴォルザーク、山本さんがドン・キホーテ。受講生は事前に自分の先生などの指導を受けていなかったのだろうか。ドヴォルザークの楽譜に海賊版があることは聞いていたが、この日使用された楽譜の中の間違いを何点か指摘された。また、ドンキホーテでは、音の読み間違えを指摘されるなど、意外な場面があった。
 どちらの曲もテクニック的に最高峰だが、音楽で語る何かが無いと、エチュードのようになってしまう。音色で語ること、想像力を持つことの大切さを手取り足とり丁寧に指導され、クヴァント先生のお人柄が伺える。
 ドイツではよく終演後、演奏者がロビーに出て来てくれて、お客さんと話してくれる。クヴァントさんは人当たりが良く、質問をかわすようなことはされず、同じ目線で答えて下さるという印象を私は持っている。この日も休憩時間に、舞台から降りてきて、聴衆の皆さんの個人的質問に答えてくれていた。
 実は最近ベルリンフィルのデジタルコンサート映像で気づき、結構驚いたのだが、クヴァント先生は右手の小指あたりを輪ゴムで弓に止めて演奏される。この日間近に見て、先に弓に輪ゴムを括り付けてあり、ゴムの間に指を通すことが分かった。想像するに、無駄な力が抜けて、体から弓へエネルギーが伝わり、右手のテクニックにすごい効能があるだろうと思う。でも、普通の人がそんなことをしたら、小指の訓練をしているか、指を故障して弓が支えられてないのではないかと思われてしまう。誰だって、腕と弓が一体だったらいいのになと思うものだ。クヴァント先生だから新しい奏法として認められるのだろう。会場にいらした方に聞いた話では、以前直接指導を受けた生徒さんの感想として、輪ゴムで止めると、指がかなり痛いらしい。

サントリーホール ブルーローズ
受講生 :菅井 瑛斗、山本 大
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