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パルジファルの鐘の音 [ドイツ]

 パルジファルを何度か聴くうちに、鐘の音の違いが自然と気になってくる。Steinbraeber
での Stephan Jöris 氏の講演を夢中になって聞いてしまった。
 そもそも、鐘の音は、一小節ドソラミとあるだけで、ワーグナー自身がその理想の音を求め、ロンドンで中国の銅鑼(タムタム)を見つけたり、教会の鐘の音を研究したが、残響で音が濁ることもあり、初演では、Steingraeberに製作を依頼し、4音のみの鍵盤のピアノのような楽器で演奏した。楽器の写真を見たが、一音は、6本の弦をハンマーで叩く。すると豊かな響きが生まれる。
 次は、巨大なドラム缶を横にし、平らな面の、特定の打点をハンマーで叩くメタルの楽器だ。一つ一音なので、舞台裏に4つ並べて横たえ、Steingraeberの二種類の鍵盤楽器と、副指揮者と最低7人の奏者が必要になる。オケピットとケーブルがつながっていて、ピットから、客席に音を流すということだろうか、ケーブルの役割は、確信がない。
 電子音を初めて使ったのは、 1931年Jörg Mager、写真では、鍵盤が見え、音量と音の長さをコントロールできるようだ。確かに、鐘の音はppからffまで、あちこちに使われている。コジマは、女性コーラス前の、静かな鐘の音をガラスの鐘で試したのか、考えたのか、書き残しているそうだ。
クナッパーツブッシュは、自分で弾いたとのこと。
 ダニエレ・ガッティは、自分の音を模索した。コアザールの映像で、Cb2台、金属板4枚の鐘、銅鑼、ピアノで、音を作った。細長い金属棒の鐘もあったが、使われていないように見えた。
他にも、バスクラが使われることもあるとか。
 何れにしても、あの鐘の音が100年以上追究され、今後も研究が続くと思うと、冷静でいられなくなる。(G)
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