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エッセン歌劇場-トリスタンとイゾルデ [オペラ(海外)]

 ビオラジョークなのか、ピットの中の漆黒の縞模様のVlaを見て思わずそれは木製かと尋ねてしまった。何と、カーボンファイバーとのこと、私の楽器ケースと同じだ。どんな音がするのか?カーボンの楽器を初めて見た。多分見た感じ、弓もカーボンだと思う。

 よくトレーニングされたアンサンブル、音程と音の動きは完璧、好感を持てる演奏だった。
 演出は、3メートル四方くらいの空間に、出演者全員を取り込み、歌手と指揮者は至近距離だが、遠くの客席からはどんな風に見えるのか、2幕ではその空間が一回転半するので、特にトリスタンは歌に集中できないように見えた。いろんな演出に応え、歌手も大変だ。客席側最上階は演奏のスペースらしく、よく使われている。去年秋に聴いたリエンツィの華やかなバンダの音がよみがえる。今日も一幕最後は合唱とバンダがよく響き、効果抜群だった。(G)

 エッセンは初めて来たが、アールトAlvar Aaltoのオペラハウスは有名である。この町は、駅をはさんで商業地区とオフィス街がはっきり分かれているが、高層ビルの目の前に突然現れる白い建物、中も床の大理石を基調に白色の清潔さが印象的だ。
 照明がドイツ的な薄暗い間接照明でなく、日本のようなごくふつうのダウンライトになっており、場内の明るさを際立たせる。昨日のドルトムントに比べ、ドレスアップした観客の服装が映える。
 客席は椅子と壁面が日本代表のサムライブルーと似た深い青で、これが白との対比で素晴らしい。近隣のオペラハウスと比べ、抜群の雰囲気の良さである。
 演奏は、鍛えられたオケと狭い空間を作って歌手を保護した斬新な演出で、見ごたえがあった。日本人観客も多かった。
 トリスタン役は最後まで調子が出ずかわいそうだったが、それでも地元で人気が高いのか、暖かい拍手をもらった。(B)


↓設計者・アールトの像


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